継承を欲望する――『アントン、猫、クリ』のメソッドはスコア化できるのか 主催

2024年2月3日(土)

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演劇ワークショップ+レクチャー
継承を欲望する
──『アントン、猫、クリ』のメソッドはスコア化できるのか

2010年にSTスポットで上演された篠田千明さんの『アントン、猫、クリ』。この作品を題材に、100年後にも上演できるように演劇をスコアとして残すワークショップを開催します。

『アントン、猫、クリ』で用いられているパフォーマーの発する言葉と身体の動作についてのメソッドは、これまで篠田さん自身による口伝でしか継承の手段が存在していませんでした。
このワークショップでは、そのメソッドを参加者のみなさんと言語化/ビジュアル化/数値化など、後世に残せる形にするための方法を探っていき、どうすれば身体感覚を他者に伝えることができるかを考えます。

演劇を100年後にも残すためにはいったい何が必要なのか? パフォーマンスを記述することで何が抜け落ちてしまうのか? 2014年以降、上演されてこなかったこの作品をそもそもなぜいま篠田さんはスコア化しようと思ったのか?

現在、演劇やダンスを学んでいる人や若手のアーティストはもちろん、『アントン、猫、クリ』を観たことがない演劇初心者の方も大歓迎です。
どうぞ奮ってご参加ください!


講師:
篠田千明
神村恵
安野太郎

日程:2024年2月3日(土)13:00-18:00

参加費:
一般|3,000円
学生|1,500円
※当日精算
※学生の方は要学生証の提示

お申し込みはこちら

定員:
15名程度

対象:
経験・年齢不問

▶こんな人にオススメ
・日常生活で無意識におこなっている身体の動きに興味がある
・演劇やダンスとの関係をもういちど見つめなおしたい

オンライン説明会 開催決定!
STスポットInstagramにてライブ配信
日程:2024年1月11日(木)20:30~
出演:篠田千明、神村恵、安野太郎
司会:萩庭真(STスポット)


舞台芸術には「いま・ここ」を自明視してきたことで世代をこえた歴史化がうまく行われてこなかった側面があります。
タコツボ化したこの状況を変えなければ、過去の演劇やダンスはどんどん忘れさられていってしまうのではないか。
そんな危機感から、時代を遡って、STスポットとゆかりのある作品からヒントを探ることにしました。そして生まれたのがこのワークショップです。

説明会では、講師のお三方に、それぞれの視点から本企画の趣旨や期待することについて自由に語っていただきます!

アーカイブ動画

プログラム(参考):

こちらは2023年10月22日に吉祥寺のArt Center Ongoingで実施された「アントンの踊り方 ショーイング+ミニワークショップ」(講師:篠田千明・神村恵)のプログラムとなります。本企画ではここからさらにスコア化にフォーカスした内容を予定しています。

▶『アントン、猫、クリ』とは?
アントン、猫、クリANTON-NEKO-KURI(外部サイトにリンクします)

講師プロフィール:

篠田千明(しのだ・ちはる)
演劇作家、演出家、観光ガイド。
2004年に多摩美術大学の同級生と快快を立ち上げ、2012年に脱退するまで、中心メンバーとして主に演出、脚本、企画を手がける。その後バンコクを拠点を移動し、ソロ活動を続ける。
『四つの機劇』『非劇』と、劇の成り立ちそのものを問う作品や、チリの作家の戯曲を元にした人間を見る動物園『ZOO』などを製作し、2018年Bangkok Biennialで『超常現象館』を主催。2019年台北でADAM artist lab、マニラWSKフェスティバルMusic Hacker’s labに参加する。
2020年3月に日本に帰国、練馬を拠点とする。2020年YCAMと共同でオンラインパフォーマンス『5x5x5本足の椅子』製作。2022年には東京の民家を舞台に『no plan in duty』を演出。美学校で『劇のやめ方』という講座を担当している。


神村恵(かみむら・めぐみ)
振付家・ダンサー。2004年より自身の作品の振付・上演を開始し、国内外で公演を行う。美術家との共同も多く、ダンスに収まらないパフォーマンス作品も発表している。近年の主な作品に、『彼女は30分前にはここにいた。#2』(2020年、国際芸術センター青森)、『新しい稽古』(2023年、BankART KAIKO)など。場所との応答関係で動かされる身体に関心を持ち、2022年、東京都国分寺市にてスタジオ「ユングラ」の運営を開始。同時に、複数のアーティストと共に「プロジェクト・ユングラ」を始動。2021年度より、セゾンフェローⅡ。http://kamimuramegumi.info/

©古泉智浩
安野太郎(やすの・たろう)
作曲家。1979年東京都生まれ、愛知県在住。東京音楽大学卒業。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)修了。テクノロジーと社会、人間の関係性を背景に、音楽をその価値基準から問い直す制作活動を行っている。代表作に自作自動演奏機械の為の音楽「ゾンビ音楽」シリーズ等。第58 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館代表作家の一人。第7 回JFC 作曲賞、Art Award In the CUBE2017 高橋源一郎賞、KDCC2018 奨励賞、第10 回創造する伝統賞等。愛知県立芸術大学准教授。

主催:STスポット

お問い合わせ:
STスポット
[TEL]045-325-0411(平日11時-17時)
[MAIL]workshop(a)stspot.jp((a)を@にしてお送りください)

写真:『アントン、猫、クリ』(2010年/STスポット) 撮影:加藤和也

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