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ST Spot ラボ20 #21

2009年6月20日(土)~21日(日)

本当に大切なことは、見えないところから始まっている。「ダンスの作品を創る」と言っても、つくる手がかりになるエネルギーの発端は、自分でも知らないうちにそっと動きだすものだ。オーディションなんかとは全く無縁な遥か昔のある日ある時。その動き出した何かと、出会えて私は幸せだ。誰かが自分の本当の欲求をはち切れそうに、率直に追い求めて手を伸ばしている様をみると、私の奥の方からエネルギーが満ちてきて非常に元気になる。この舞台では、欲求する彼らの姿を目撃するだろう。そして自分が突き上げられる、これ以上の至福は無い。

手塚夏子

 

キュレーター 手塚夏子

出演 石田陽介+松原東洋(Yosuke Ishida + Toyo Matsubara)

    井上大輔(Daisuke Inoue)

    柴田恵美(Emi Shibata)

    下司尚実(Naomi Shimotsukasa)

    辻田暁(Aki Tsujita)

日程 2009年6月

     20日(土)14:00開演 19:00開演

     21日(日)14:00開演

 ※前売券は全ステージ販売終了致しました。

  当日券の情報は劇場までお問合せ下さい。
 ※受付開始は開演30分前、開場は15分前となります。

 

チケット料金(全席自由)

    前売2,300円 当日2,800円

    学生2,000円

   (前売のみ、ご予約後、当日受付にて学制証を提示しご清算下さい。)

    チケット発売開始 5月10日

 

お問合せ/チケット取り扱い

    STスポット

    WEB予約:予約フォーム

    電話予約:045‐325‐0411

    E-Mail:lab20@stspot.jp

 

舞台監督     鳥養友美

照明        中山奈美

音響        牛川紀政

記録写真     松本和幸

創作アシスタント 光永由佳

制作        STスポット

 

主催    NPO法人STスポット横浜

共催    横浜市

助成    アサヒビール芸術文化財団

特別協力 急な坂スタジオ

 

【プログラム(上演順未定)】

石田陽介+松原東洋「二人は雲の中」

武術経験者の二人のダンサーが、その経験を元に、間合いを構築したところから出発しました。微細な(時にダイナミックな)関係の変化から、観る者が自由に想像を膨らませる、そんな風になればと思います。

【プロフィール】
石田陽介(構成・演出)
00年にコンテンポラリーダンスを始める。02年に渡仏し、同年ソロ活動を開始する。04年に京都の若手ダンサーを中心にダンスカンパニーgraggioを設立し、「残り香」「壁」などを発表する。08年、拠点を東京に移し、トヨタコレオグラフィーアワード・セカンドステージに出場する。
松原東洋(出演)
舞踏集団・トンデ空静を主催し、ミュージシャン(渋さ知らズなど)や他ジャンルのアーティストとのコラボレーションを積極的に行っている。

 

井上大輔「百年の身体」

―百年たったら帰っておいで。百年たったら教えてあげる―

これは僕が大好きな芸術家たちの言葉。そしてそれは芸術家の仕事そのもの。この言葉が現在の僕の支えであり、ヴァイタリティでもある。この言葉が本編とどこまで関係するかはわからないけど、始まりのきっかけになっていることだけは確かなんだ。

【プロフィール】
1983年生まれ。桜美林大学総合文化学科卒業。
演劇に興味があり選んだ大学だったが、そこで演劇への疑問とコンテンポラリーダンスに出会う。大学より木佐貫邦子にコンテンポラリーダンスを師事し、バレエを三浦太紀に学ぶ。07・08年は伊藤キム主宰のダンスカンパニー『輝く未来』で活動し、自分がやりたいことをやらなきゃ生きてる意味がないと悟り、現在に至る。自己の表現者としての修練に励む。
 

柴田恵美「DYEE

景の真ん中 目的があって出て来た ここであう・・・おちる・・・はまる

すきなとこ だめなとこ だめとわかってはいるとこ そまる立ち止まったら

そまってく そこだけ花ビラが降るところ

【プロフィール】
繊細に意識するココロとぎこちなく動いてしまうカラダの駆け引きを探求。12才で新体操の振付をしたのが始まり。ダンサーとして北京、韓国、エディンバラなど海外公演も多数経験。07年ソロ活動をはじめる。自らの作品に『繭子』『Cocoon』『やさしい砂』など。「JCDN踊りに行くぜ!!vol.8」に参加。また「ダンスがみたい!新人シリ−ズ7」新人賞受賞。「KAPPA-TE」コアメンバ−であり自身の主宰する「PICK.LE」の活動も行う。
http://www.k5.dion.ne.jp/~hatahata/ 

 

下司尚実「ピンポンダッシュ リターンダッシュ」

今わかれたあの人は 角を曲がって見えなくなっても歩き続ける

たくさんの人の矢印が 一秒後の世界へ向かって走っていく

それをつかんでたぐりよせる いつだって隣に座る

【プロフィール】
多摩美術大学映像演劇学科卒業。都会育ち。しかし本当になんにもない小さな島を田舎に持ち、幼少時から野生に触れる。のびのび育てられ繊細な目立ちたがり屋に成長。大学に入り、急に身体で表現することに目覚める。卒業後、自由形ユニット"泥棒対策ライト"を結成。08年2月「トリレンマ」を上演。09年1月、初のソロ作品「だだっこだっこ」を上演。09年1〜2月NODA・MAP第14回公演 「パイパー」に出演。シャイガール。

 

辻田暁「カジルニジム」

枕もとにユリの花が咲いていてカラリと枯れてほとりと落ちようが

でかい椿がぽとりと身を投げようが

地下のじめじめした暗いところでジワリきてはジリリとはじまる

地球があんまり荒れるもんだからここに立って耐えたくもなるのだ

【プロフィール】
1985年生まれ。滋賀県出身。桜美林大学総合文化学科演劇専修卒業。
6歳よりクラシックバレエをはじめる。15歳の時「その身体はバレエに向いてない」と言われ反抗し、ダンスと縁を切る。大学にて演劇を志すがコンテンポラリーダンスに出会い、再び踊ることを決意する。木佐貫邦子に師事。最近では、浜口彩子振付作品「無敵」にて海外ツアーに参加など。

 

【ラボ20とは】

コンテンポラリーダンスにおける、若手作家の発掘・育成のための企画として1997年からスタートした「ラボ20」は、今年で21回目を迎えます。第一線で活躍する方をキュレーターに招き、オーディションによる出演者の選定、創作過程でのアドバイスなど、企画全体のデザインを依頼し公演として発表致します。若手作家に振付家としての自分を強く意識させることで、作品の強度やプロダクション編成に自覚的になり、今後、フル・スケール作品を創作するための基盤固めの機会となることを目標とします。以前に比べ、若手作家への作品発表機会は増えましたが、その後、継続して活動するためには、振付家としての自覚、自立をサポートする仕組みがまだまだ不足していると考えます。本企画ではその一つの方法として、孤高に創作に向き合うだけでなく、他者とのコミュニケーションによって、創作における自己実現を図るべく進行していきます。

 

■公開ディスカッション 2009年6月4日(木)会場:STスポット

 詳細はこちら ※公開ディスカッションは終了致しました。

■本公演に向けて制作インターンを募集致しております。ご興味のある方はSTスポットまでご連絡下さい。