梅田宏明 新作公演 the Ground-breaking 2009/Red Brick Contemporary Dance File 主催

2009年3月20日(金)-3月22日(日)

2002年横浜ダンスコレクション・コンペティションにて世界的な注目を集めるバニョレ本選の出場権を得たのち、これまで主にヨーロッパを中心に展開を続けるアーティスト・梅田宏明、待望の初単独公演。 本公演では、Festival D’autonme(パリ)やRomaeurope Festival(ローマ)など欧州を代表する国際フェスティバルと共同制作されたソロ最新作の日本初上演に加え、フィンランドのダンサーを起用して梅田がこの度初めて挑戦するグループ作品と、2005年に製作されたビデオダンス作品の3作品をご紹介します。


<上演作品>
1)ソロ最新作 Haptic 振付・出演:梅田宏明
2)グループ作品 1. centrifugal  振付:梅田宏明
出演:Satu Rekola,Milla Koistinen,黒田なつ子
3)特別上映 ビデオ作品 MONTEVIDEOAKI 振付・出演:梅田宏明

日時:2009年3月20日(金)-22日(日)
20(金)19:30
21(土)15:00
22(日)15:00
※開場は開演の30分前です。
※全公演終了後に梅田宏明によるアーティスト・トークを行います。
トークゲスト
20日(金)梅田宏明×岡田利規(演劇作家・小説家・チェルフィッチュ主宰)
21日(土)梅田宏明×佐々木敦(批評家)
22日(日)梅田宏明×出演ダンサー:Satu Rekola,Milla Koistinen,黒田なつ子

料金:
前売 3,000円 当日 3,200円
前売・学生 2,500円(STスポットのみ取扱い)
※全席指定
チケット取扱:
・STスポットWEB予約 こちらをクリックして下さい。
・STスポット電話予約 045-325-0411
・横浜赤レンガ倉庫1号館 電話予約 045-211-1515(10:00~19:30)
・電子チケットぴあ P-コード:391-853 http://pia.jp/t
・e+(イープラス)http://eee.eplus.co.jp(携帯電話からご利用可)

会場:
横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール
〒231-0001 神奈川県横浜市中区新港1-1-1
横浜高速鉄道みなとみらい線「馬車道駅」
または「日本大通り駅」より徒歩約6分
アクセス:JR・市営地下鉄「桜木町駅」より汽車道経由で徒歩約15分
JR・市営地下鉄「関内駅」より徒歩約15分

お問合せ:
STスポット
[TEL]045-325-0411
[MAIL]info(a)stspot.jp((a)を@にしてお送りください)
[WEB]http://stspot.jp

【作品解説】
ソロ最新作『Haptic』
振付・出演:梅田宏明
光の色について焦点をあてた作品。
光を、視覚認識を促すものというより視覚に触れる物質として扱いたいという思いで、このタイトルにしました。光を、見るためのものではなく目の表面に触れるための粒子的な物質であり、物質としての光との関わりを色という観点から模索したいと考えています。
初演:2008年12月(Maison des Arts Créteil, Paris)
音楽/照明デザイン:S20
共同製作:Théatre de, Nimes(フランス)、Festival d’Automne à Paris(フランス)

グループ作品『1.centrifugal』
振付:梅田宏明
出演:Satu Rekola(フィンランド), Milla Koistinen(フィンランド), 黒田なつ子(日本)
横浜赤レンガ倉庫1号館と、フィンランドダンスインフォメーションセンターが企画した「日本–フィンランド共同制作プロジェクト」において、2008年夏の約3週間フィンランドで滞在制作を行った梅田宏明と現地ダンサーとの共同作業。この振付作品は、梅田にとっても初めて挑戦するグループワークとなります。
共同製作:Dance Info Finland(フィンランド)、Zodiak(フィンランド)、横浜赤レンガ倉庫1号館(財団法人横浜市芸術文化振興財団/日本)、STスポット横浜(日本)

特別上映 ビデオ作品『MONTEVIDEOAKI』
振付・出演:梅田宏明
2005年マドリッドにて製作された、ヴィム・ヴァンデュケイビスのカンパニーUltima Vezのビデオ作家・Octavio Iturbeとのコラボレーション作品を、ロビーにて上演いたします。
映像監督 : Octavio Iturbe(メキシコ)
音楽 : S20
撮影 : Miguel Grompone(ウルグアイ)

【梅田宏明プロフィール】
1977年生まれ。
2000年より創作活動を開始し、自身のカンパニー「S20」を発足。2002年に発表した 「while going to a condition」がフランスのRencontres Choregraphiques Internationalsのディレクターであるアニタ・マチュー氏により、「若くて有望な振付家の誕生である」と評価され、同フェスティバルで公演。2003年にカナダ・モントリオールで「Finore」、2004年にブラジル・リオデジャネイロで「Duo」、フィリップ・ドゥクフレ氏のスタジオでのレジデンスの後、2007年にフランスのシャイヨー国立劇場との共同制作である「Accumulated Layout」を発表。ベルギーのKunstenfestivaldesarts2007、ロンドンのBarbican Centre、ローマのRomeEurope Festival、パリのポンピドゥーセンターなどヨーロッパを中心に世界各地の主要フェスティバル・劇場に招聘されており、2008年には新国立劇場(東京)で上演。自身の作品では振付・ダンスのみならず映像・音・照明デザインまで担当し、「振付家、ダンサーというよりVisual ArtistでありMoverである」と評価され、ダンス以外の分野からも受け入れられている。

【主なレビュー】
梅田が自身で創作している音楽や視覚に訴える光のシナリオにも垣間見えるが、この振付家の体の滑るような動きにこそ、彼の持つ力が顕著に見られる。スズで出来た男の静脈に、油が循環していくかのように、梅田は脈打つような音楽にあわせて動きを積み重ねていく。動きは足先から始まり、だんだんと上へ、そしてついには捩れた脚やゴムのようなトルソを飲み込む。
The New York Times, By GIA KOURLAS

目もくらむようなストロボが、焼け付くような真っ白の異質なエネルギーを放つなか、作品はクライマックスを迎える。残酷にも、この瞬間に、梅田はその光の洪水に飲み込まれるだけでなく、破壊されてしまうかのようだ。ビジュアル・アート、ダンス、パントマイム、これらの定義は、梅田が果敢にも切り拓いた新世界には、蛇足でしかない。
The Guardian by Judith Mackrell

このパフォーマンスが何よりも見事なのは、ほぼ一ヶ所にとどまっているにもかかわらず、動きを抑制された感じがしないことだ。梅田はこの一風変わった作品で、梅田は現代のアーティストに与えられたテクノロジーがもたらす奇跡を見せてくれる。そう、それも、アートとして、である。
Financial Times

現代的なサウンドや映像が織りなす景色を背景に、梅田のアップテンポで発作的な動きを見ていると、まるで額にいれて、照明を当てて、現代美術館の壁面に飾ったすこぶる面白いグラフィティでも眺めているような気分にさせられる。
The Columbus Dispatch

視覚効果として使われたストロボは、踊り手のとても明快で局所的な動きの価値を高めている。この作品の中で彼の動作は終始ほとんど静止しているかのようだ。高速で乾いたリズムに乗って、両足は開閉し、両腕は発作に襲われる。このようにして、雷雨のまっただ中におかれた人間避雷針であるかのように、踊り手は反射する肉体へと仕立て上げられるのだ。
Le Monde

梅田の作品は、四角い光のスペースの中で、ヒザのキックからくるエネルギーを身体の中に通し、音や上体を信じられないぐらいの速度で、一瞬に加速する。ポッピングなどとは似て非なる電子の動きのようだ。自作の音、計算し尽くしされた照明にも隙がなく、大きな進化を遂げていた。
D.D.D,連載「ダンス獣道を歩け」より、 乗越たかお

主催:STスポット横浜、横浜赤レンガ倉庫1号館(財団法人 横浜市芸術文化振興財団)
共催:横浜市
助成:芸術文化振興基金
協力:急な坂スタジオ、フィンランドセンター
後援:神奈川新聞社、tvk、RFラジオ日本、FMヨコハマ、横浜市ケーブルテレビ協議会
舞台監督:安藤千秋
宣伝美術:青木大樹
企画:中村茜
制作:STスポット
制作協力:プリコグ
写真(右上から)
梅田宏明(Photo: Shin Yamagata)
Haptic
グループ作品創作過程
MONTEVIDEOAKI

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