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Rules&Regs with ST Spot 創作ブログ(抜粋)|2013年2月

2013年2月07日(木)16:58アーカイブ

公演も間近に迫りました「Rules&Regs with ST Spot」では、一ヶ月のプログラムの中で参加アーティストがブログを書いています。
今回の創作についてやこの滞在でのことなど垣間見ることが出来ます。
是非、ご一読ください。

公演情報:https://www.stspot.jp/mag/2013/01/rules-and-regs-with-st-spot-20.html

訳・編集:戸田史子
本文: http://www.a-n.co.uk/artists_talking/projects/single/2889599

♯2
1月21日 イラ・ブラント
昨日始めてスタジオ入りした。楽しいけれど、大変。日本で日常生活をする体験は凄くパワフルなことなので、まだ作品について考える余裕がない。スーパーに行って食べ物を見つけたり、気持ちよく住むためにやることがいっぱいある。スタジオは私がよく知っている感じのところ。あまりこのようなスタジオ空間で作品の構想を練るのは得意じゃない。けれど、新しい環境の刺激などから切り離されるので、良いことかもしれない。

皆で最初のルール、”Attack!(取りかかれ!)” について話し合う。まずは前へ進む、つくる、地面を蹴って走り出す。考えすぎてはダメ。私は長い間考え込むタイプだから難しい。何も考えないのは難しい。2番目のルール、”Find the stage(ステージを探せ)”は、ステージにいる”権利”、存在、パフォーマーとして別次元の状態になることを探ることだと思った。なので、20分間、スタジオで目を閉じて瞑想してみる。面白い体験だった。

テキストを書いてみた。やりたくない、と思っていた事を全部。次に、観客の前で居心地悪く感じることを、正直に書き出した。

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♯3
1月23日 アンドリュー・モッターシェッド
規則(rules)に、こう期待していた:
・ 僕たちの習慣と相反するもの。
・ 参加アーティストを、共同の経験で結びつける。
・ 世界の裏側をすこしだけ探求できる勇気を与えてくれる。
・ 規則を試し、壊すことを楽しみにしている。

規則を読んだ最初の印象:
・ これは規則だね。規制(regulations)はどこにあるんだ?
・ この規則で、やっていけると思う。

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♯4
1月23日 レベッカ・フレンチ
規則を知る前のメモ:
笑わせてくれるものがいい—見覚えと反感を伴って

規則を知った後のメモ:
Attack! には笑っちゃった。
2番目からは、滞在制作にぴったりの内容だと思う。創作時や本番時に(必ずしも)二人いなくてもよい作品を、どうやったら作れるかが問題。
いつもサイト・スペシフィックな作品を創作してきたので、”この場所にいる”という事実はとても重要。
“ステージ”の意味をどうとらえるか、それを日本でどうやって見つけるか、、あー、すごく楽しみ。

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♯5
1月23日 レベッカ・フレンチ
日本に来て数日が経ち、日常生活の始まりです。
面白かったのは、暖かいコーヒー缶を売っている自動販売機!”リアルな男のための焙煎コーヒー”なんて書いてある。

最初の数日は”共同制作ノートブック”のメモをベースに、意見交換し合う。実りのある時間。

今日は始めて劇場を訪れました。立派な劇場!
明日からいよいよ、スタジオで身体をつかって色々試します。

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♯6
1月24日 マシュー・モリス
(書いた日は1月13日。南アフリカでの休暇中。)
規則が告げられてからも、1?2日読まないでおいた。何が書いてあるか不安でも期待していたわけでもなく、忍耐力を試したかったのと、それに応える瞬間に耳をそばだてたかったのだ。自分の興味は2つあった。どのようにして規則に導かれ、与えられた瞬間のなかで自分を解放して行くか? 自らの領域を試し、彼らの目的の取り調べを行うように、規則を破る/引き延ばす/曲げることに挑戦できるほど、自分が大胆もしくは勇敢か?

南アフリカでの休暇もあと少しで終わりだ。どこまでも続く青い空と地平線、毎朝起こしてくれるエキゾチックな鳥たちに身も心も解放された。今日もいつもと変わらない朝だけれど、北半球に戻って、R&Rに参加する日々が一歩近づいた。

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