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【特集】20周年特別号寄稿文:松尾 子水樹(アート教育事業部)|2008年7月

2008年7月08日(火)16:11アーカイブ

アートと学校、アーティストと子どもたちをつなぐジグソーパズル

アート教育事業部が発足して4年と半年間に何をしていたかってことですが、大きく2つ。
私たちは、かながわボランタリー活動推進基金21協働事業負担金事業「アートを活用した新しい教育活動の構築事業」を主体に活動してきました。
子どもたちの立場からみると、学校でアーティストが授業をしてくれる。
先生の立場からだと、アーティストの目線を通じて子どもたちを再発見するっていう現場です。
アーティストにとって、子どもたちの前に立つってことは結構しんどいことではなかったかと思います。
言葉での説明なしに、なんだかすごいアートの力を伝えなければいけないし、言葉を使ったとしても、子どもたちにどうやったら伝わるかが毎回問われるわけですから。
そんなわけで、教室という空間で子どもたちと真剣勝負するアーティストの現場を裏で支えてきました。ということがひとつ。
そもそも、私たちだけでこの事業を走らせてきたわけではないのです。
伴走者は、神奈川県県民部文化課と県教育委員会高校教育課と子ども教育支援課の担当者たち。
文化芸術行政の中で教育寄り、教育行政の中で芸術文化寄りにある活動内容を、NPOが結着点となり、対等な関係性をもとに行ってきました。
協働を前提に、NPO+行政でできることを具現化してみせたことと、活動を通して県の教育政策や文化芸術政策にも提言をしました。
ということがもうひとつ。
さて、今年度で県との協働事業は終了です。これからは横浜市と横浜市芸術文化振興財団、市教育委員会と協働の体制をめざして、民・官の関連団体・
諸機関がゆるやかにつながる、横浜市芸術文化教育プラットフォームの形成に参画していくことになります。
最後に、お名前だけになりますが、ご協力いただいたすべての方に感謝を伝えたいです。演出家の明神慈さん、音楽家の木並和彦さん、俳優の中島美紀さん
、俳優の日下部そうさん、俳優の田上智那さん(当時)と俳優の並木大輔さん(当時)、俳優の浦壁詔一さん、ダンサーの新鋪美佳さんと福留麻里さん、
演出家の夏井孝裕さん、俳優の久保田芳之さん、俳優の町田カナさん、俳優の綾田將一さん、書道家の武田双雲さん、演出家の横山仁一さん、俳優の早川紘生さん
と黒岩司さんと金川周平さんと吉井俊輔さんと中田大地さん、演出家の柏木陽さん、パフォーマーの香川亮さん、俳優の金崎敬江さん、俳優の福田毅さん、
俳優の倉品淳子さん、俳優の浦弘毅さん、ダンサーの常樂泰さん、演出家の桑原裕子さん、俳優の若狭勝也さんと佐藤滋さん、ダンサーの手塚夏子さん、
演劇百貨店の大西由紀子さん、美術作家の井上尚子さん、音楽家の平尾信幸さん、音楽家の池田邦太郎さん、ダンサーの上村なおかさん、演出家の中野成樹さん、
俳優の石橋志保さんと野島真理さん、美術作家の渡辺晃一さん、演出家の吉田小夏さん、ダンサーの森下真樹さん、ダンサーの入手杏奈さん、通称トリのマーク
の柳澤明子さんと山中正哉さん、美術作家の保科晶子さん、美術作家の景山健さんと石井恵さん、演出家の長谷基弘さん、ありがとうございました!!


筆者プロフィール
松尾 子水樹(まつおこなぎ)
STスポットアート教育事業部主任学芸員
斎藤記念川口現代美術館、神奈川県民ホールギャラリーの学芸員として、現代美術の展覧会およびワークショッブを企画運営する。
作品と観客をつなぐ、美術館と学校をつなぐ仕事をライフワークとすべくNPO法人STスポット横浜 アート教育事業部の仕事をはじめる。

※プロフィールは2008年7月時点のものです。

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