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2015年2月

2月27日(金) ~ 3月1日(日)


あらすじ

自意識の無限地獄にどん詰まり、映画を作れなくなった映画作家、祥吉さん。
珍妙なヘアスタイルの女との同棲生活にも詰まり気味。

そしてある日、祥吉さんは素敵なヤングと出会い、詰まり詰まった地獄にも微かな光明が差す。

自意識に苦しむ祥吉さんの恋の努力と、それを台無しにする不条理な力の数々を書き連ねます。
今日も他人と言葉が遠い遠い。
いつか普通にあの人と仲良くできたらいいのに!

2月21日(土)~22日(日)


今回の調査クラブでは、各々の個人調査と共に全体の合宿として、沖縄県八重山郡竹富島の「種子取祭」を調査しに行ってきました。国の無形民俗文化財として指定されているこの祭りは、600年前から竹富島で行われており、現在でも10日間にわたって神事や奉納芸能などが行われます。竹富島の方々は皆さん同じように「神様に奉納する大事な祭りだから、調査をする時はくれぐれも邪魔をしないように」と、強く釘を刺します。その言葉を聞くたびに、今の時代において、形あるものとして証明出来ない"神様"を、皆がここまで信じられるというのは、どういうことなのだろう?と、疑問が湧いてきました。自分たちの文化を守っていくことがそのまま島の生活、収入源に結びついている竹富島では、"神様"は確かに存在しているのか?それとも"イメージ"として存在するのか?そもそも"神が存在する"とはどういうことなのか?等、様々考えさせられました。

当たり前のことですが、同じ芸能を見ても部員各々に感じることは違います。今回はその違いが如実に表れたようです。"各々に違う実験が互いにどう反応しあえるのか"そうした場に共に立ち会い、考えて頂けたら幸いです。

部長 若林里枝

2月13日(金)~20日(金)

ご案内
政治や社会情勢への態度を積極的に作品に反映させながら、わかりあえない他者との共生をテーマとした創作を続ける神里雄大。
沖縄からペルーへの移民という自らの祖父母の足取りと、その現在を知るべく南米や沖縄に赴き、現地での取材をもとにした新作を発表します。戦前活躍後に国外亡命した「メキシコ演劇の父」演出家・佐野碩の生涯の参照や、移民に憧れながらも日本に留まる選択をし、今はペルーをはじめとした日系社会に支援を続ける実業家・神内良一とも邂逅。
かつてその土地に移り住み、生きてその地に消えていった先人たちの足跡と、現在もなおそこに暮らす人々が想いを馳せる"ふるさと"とはーー。そのありようを見つめるまなざしは、翻って現在の日本を生きるわたしたちの姿をも浮かび上がらせます。


演出ノート
取材で回ったなかでアメリカでのことは作品内で直接言及されないので、そのことを書く。
ネバダ州ラスベガスの隣町に、わたしの叔父家族が住んでいる。叔父・叔母はペルー出身であり、その子どもたちはアメリカで生まれ育った。夫婦の会話はスペイン語で行われ、親子の会話は基本的に英語、日本語を知っているのは叔父だけである。そんな叔父の家庭では、味薄めのみそ汁が毎晩の食卓に並ぶ。叔母は叔父と同じく沖縄にルーツを持つ人で、みそ汁はそうやって沖縄→ペルー→アメリカと受け継がれるあいだに味が薄くなったのか、あるいは減塩志向なのかは聞かなったが、おふくろの味という感じであった。(おふくろの味についてとやかく言うことはできない。)
言葉が途絶えても文化は残る。少しずつ形を変えながら受け継がれる。だから国単位で文化の所属性やピュアさを争うなんていうのはバカげたことだと、そのみそ汁からもわかる。
今回の作品では、日本人バンザイとか日本文化すごいなどとやるつもりはなく、わたしの出自をみんなに共有してほしいというつもりもなく、けれども去ってしまった人たちが故郷を想像するとき、残った人たちはどんなふうにその故郷を更新していけるのかということは大事にしたいと思う。

神里雄大

2月8日(日)~10日(火)

STスポット国際協働事業 2014-2015

ポーランド若手振付家協働企画


レナータ・ピオトロスカがSTスポットでレジデンスを行い、横浜で滞在制作した作品のオープンスタジオとソロ作品の上演を行います。